誰もが思い浮かべる、伝統的なプロポーズのシーンに欠かせないものと言えば何でしょうか。夜景、きらめくキャンドル、真っ赤な薔薇の花、そして何より大切なのは小箱に入ったダイヤモンドの指輪…永遠の愛の証として、男性から大きな宝石をプレゼントされるという、女性達が夢見るプロポーズのスタイルは、昔も今もあまり変化していません。女性達の価値観やライフスタイルが変わっても、プロボーズという場面においては、これらの古典的な小道具が必要だと感じているのです。
その一方で、女性達のファッションへのこだわりも強くなっています。身に着けるアクセサリーには、ブランド・デザイン・ストーンの種類やランクなど、全てにおいて自分の納得できるものを求めるでしょう。特に、婚約リングともなると、家族や友人や職場の人達にも注目されるジュエリーですから、完璧なものでないと満足できない、と内心では考えています。男性が心を込めて選んでくれたこと自体は嬉しくても、その後もずっと指にはめて眺めることを考えると、やっぱり自分の理想の指輪が良かったと思ってしまうかもしれません。
プロポーズでは男性からサプライズで指輪をプレゼントされたいけど、婚約指輪として身に着けるものは自分で納得できるものを選びたい…そんな女性達のジレンマを解決するべく、今プロポーズリングという新しいアイテムが注目を集めています。これは、プロポーズのためだけに男性側が用意するもので、婚約指輪とは別に購入します。
女性に秘密で指輪を買うときに問題になるのが、彼女の指のサイズが分からないということです。しかし、プロポーズリングなら実際に指にはめる場面はほとんど無いので、サイズを気にする必要もありません。重要なのは、プロポーズにふさわしい石の大きさ、そして伝統的な6本爪のデザインです。
プロポーズリングが立て爪で石を支える形なのには、理由があります。指輪のアームの中に石を埋め込むデザインでは、大切な石の半分以上が隠されてしまい、それだけ輝きも損なわれることになります。そこに目をつけたティファニーのジュエリーデザイナーが、アームに立て爪をつけて、そこに石をはめ、全方位から石に光を取り込むデザインを考案しました。この工夫により、石は最大限の輝きを放ち、指輪の上で存在感を増すこととなったのです。
このデザインは「ティファニーセッティング」と呼ばれるようになり、多くのジュエリーブランドが、次々と同じような立て爪の指輪を製作しました。そしていつしか、石がより大きく輝いて見えるこのデザインは、愛する女性に結婚の誓いとして贈るのにふさわしい指輪と見なされるようになったのです。今でも多くのマリッジリングのお店では、ダイヤモンドが最も輝くデザインとして、カップルに立て爪リングを勧めています。
プロポーズ専用のリングでは、石の大きさを重視するために、ダイヤモンドではなく、キュービックジルコニアなどを用いることが一般的です。石の種類が違っても、伝統的な6本爪リングが光をふんだんに取り込んで、より輝きを増すデザインであることに変わりはありません。何より全女性の憧れであるティファニーセッティングの指輪には、一目で女性の心を掴む力があります。誰もがイメージする定番のプロポーズシーンを叶えるのに、立て爪のデザインが最適と言えるでしょう。
プロポーズリングでは、石をキュービックジルコニアにするだけでなく、アームの素材もシルバーなどで代用するのが一般的です。そのため、婚約リングに比べると、かなりお手頃な価格で購入できることが一つの特徴となっています。所持するジュエリーの中でもかなり高価な婚約リングは、あまり気軽に身に着けられないという女性も大勢います。ですが、プロポーズリングであればファッションリングとしてデイリーで使用でき、サイズが合わなくてもチェーンを通してネックレスとして楽しむなど、様々なアレンジが可能です。
何より嬉しいのが、二人の大切な思い出の記念として、いつも見えるところに飾っておけることでしょう。高価な婚約リングは、大切に箱にしまって保管することが多いものですが、プロポーズリングであれば、結婚式の写真などと一緒に並べて、いつでも眺めて楽しめます。6本爪の立体感あるデザインで、石も大きいプロポーズリングは、ディスプレイされていてもパッと華やかで、見栄えがするのも嬉しいポイントです。
さらに、もう一つのプロポーズの定番アイテム、薔薇の花も並べることができたら、二人のロマンティックな気持ちはより高まることでしょう。今はすぐに萎れてしまう花束よりも、美しさが長持ちするプリザーブドフラワーを贈る男性も増えています。プリザーブドフラワーであれば、よりラグジュアリーな雰囲気を出すために、ダイヤモンドの粉末を散りばめるなどのアレンジも可能です。新居にプロポーズリングと真っ赤な薔薇の花を飾れば、いつまでも愛を誓い合ったそのときを思い出すことでしょう。